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2023.01.31

360度カメラは現場調査で本当に役立つ?3つのメリットや導入背景も解説

活用事例
比較

「360度カメラを使って現場調査するとどんな効果があるのか知りたい」

「現場調査に最適な360度カメラを探している」

「現場調査を効率化・DX化したい」

現場調査に360度カメラを使うことで、大幅な業務効率化、コスト削減ができます。
本記事では、360度カメラを使って現場調査する目的や3つのメリットを紹介します。
現場調査で活躍する3Dモデルを制作するのに最適なMatterportサービスについて解説します。

INDEX

360度カメラを使って現場調査する方法

まずは、360度カメラを使ってどのように現場調査を進めるのか5つのステップで解説します。

 

・データ保管用のサービスに登録する
・撮影
・アップロード
・編集
・完了

一つずつ解説していきます。

 

 

データ保管用のサービスに登録する

360度カメラで撮影したデータは単体でも使用できますが、
ビジネスなど本格的に活用したい場合はプラットフォームに登録しましょう。

特に、Matterportのように3Dモデルを生成するサービスを利用する場合は、プラットフォームへの登録が必要です。

業務に便利なプラットフォームの機能に関しては後ほど解説します。

 

 

撮影

プラットフォームへの登録が完了したら、いよいよ撮影を開始します。
撮影前には、現場をある程度整えておくことが重要です。
現場に備品が散らばっていると、撮影者の怪我につながったり、カメラが安定せず破損する可能性もあるためです。

 

 

アップロード

撮影が終了したらデータをアップロードします。
アップロードすると3Dモデルが完成し、実空間がそのままバーチャル空間として生成されます。

 

 

編集

アップロードできたら、データを編集していきます。
360度カメラで撮影した映像は、基本的にだれでも簡単に操作できるようになっています。
そのため特別な編集スキルがなくても問題ありません。
データの活用目的に合わせて、自由に編集を進めましょう。

 

 

完了

編集ができたら、完成です。
発行されるURLを使って、PCやスマートフォンで3Dモデルを表示しましょう。
アイデア次第でさまざまなシーンでの活用が可能です。

現場調査におすすめの360度カメラ「Matterport」とは

360度カメラを現場調査で有効に活用するには、
データ保管・活用に最適なプラットフォーム「Matterport」がおすすめです。
Matterportの概要や仕組みについて解説していきます。

 

 

Matterportの概要

Matterportは、米国のMatterport社が展開するデジタルツインプラットフォームです。
Matterportシステムに対応したカメラで撮影したデータをクラウド上で保管、編集できます。
世界170カ国以上で利用されており、日本でも幅広い業界業種での導入が進んでいます。

 

Matterportの仕組み

Matterportは、3Dカメラとアプリを使って実空間を撮影し、
クラウドにアップロードするだけで、自動で3Dモデルを画像合成します。
世界中の空間データを学習し続ける「Cortex AI」により、
高精度で没入感と奥行き感のあるバーチャル空間が生成されます。

 

Matterport Pro2 3Dカメラの特徴

Matterport Pro2 3Dカメラは4Kの高解像度で非常に画質が高いのが特徴です。
また精度の高い3Dモデルを生成するため、シームレスな空間移動を可能にします。

Matterport Pro2 3Dカメラで生成した映像は、ウォークスルー、
平面図、立体図の3視点で閲覧でき、目的に合わせて閲覧モードを切り替えられます。

現場調査でMatterportプラットフォームを使う3つのメリット

Matterportプラットフォームを現場調査で使用すると以下のようなメリットがあります。

  1. 撮影ミスや漏れを減らせる
  2. 撮影データをBIM・CADファイルに変換できる(Pro2, BLK360で撮影時)
  3. オンライン上で情報共有できるためコスト削減できる

高性能な360度カメラとMatterportプラットフォームをかけあわせることで、
現場調査のメインツールとしての活用も期待できます。

 

1.撮影ミスや漏れを減らせる

360度カメラでの撮影は、撮影開始すると自動的に空間全体を
認識してくれるため撮影ミスや撮影漏れをなくせます。
また、狭い空間や高所など人が頻繁に訪問できないエリアを
デジタルツインとして残しておくことで、ウェブ上から気軽にアクセス出来ます。
没入感と立体感のある3Dモデルは、従来の写真・映像資料よりも、
リアルにイメージしやすいメリットがあります。

 

2.BIM・CADファイルに変換できる

Matterport Pro2 3Dカメラ及びLecia BLK360 G1で使用した場合は、
撮影データを有料アドオンでBIMモデル(Revit)に変換することができます。
注文してから数日~数十日間でBIMモデルが完成するため、
モデリングに社内リソースを割くことなく、スケジュールを進行できるでしょう。
Matterport Revitプラグインを連携させれば、
新たなBIM戦略の立案や過去のワークフローをBIMに適応できたりと、より本格的な活用を実現します。

 

3.オンライン上で情報共有できるため作業効率が上がる

現場の情報はすべてオンライン上で共有できるため、さまざまな業務を省略、
効率化できます。コロナ禍で人の移動が制限された影響もあり、
多くの業界でオンラインツールの導入が進んでいます。

360度ウォークスルー内では、情報提供やチーム内コミュニケーションが可能で、
サードパーティアプリを使えば更に拡張性を持った使い方が出来ます。

360度カメラの採用をきっかけに社内全体のDX化を始めてみるのも良さそうですね。

現場調査での360度カメラ活用シーン              

現場調査といっても多様な業界で導入されており、活用シーンもさまざまです。
今回は以下の3つの活用シーンを事例として取り上げました。

  • 建設業界
  • リフォーム・住宅業界
  • 引っ越しの下見

建設業界

建築業界では現場調査や竣工図書に膨大な時間を使っているという方も多いのではないでしょうか。
360度カメラを使って、数日置きにに同じ空間を撮影することで作業の進行度合いが一瞬でわかります。
さらに撮影した映像を関係者に共有しておくことで、
全員がオンライン上で現場の状況やスケジュールを確認でき非常に便利です。
また1度撮影したデータは、リンクを保有しているメンバーはいつでも簡単に閲覧できるので、
新人教育の資料としても活用できます。
建築現場での活用方法については下の記事でも詳しく解説していますのでぜひお役立てください。

 

リフォーム・住宅業界

リフォーム工事において現場調査は非常に重要です。
リフォーム前後の空間映像を撮影しておくことで、
社内のポートフォリオとして活用できるのではないでしょうか。
またクライアントに対しても、360度映像というわかりやすい状態でビフォーアフターを伝えることができ、
工事前の空間を思い出として残せるメリットもあります。

施工事例をオンライン上に保存しておくと、戦略企画や営業資料としても活用できます。
紙の資料に比べ、紛失のリスクや、目的の資料へアクセスする手間も減らせるメリットがあります。
住宅業界における360度カメラの活用方法は下記の記事で解説していますので参考にしてみてください。

 

引っ越しの下見

360度カメラで撮影したデータは、ビジネスだけでなく個人活用もできます。
Matterportシステムは、空間内のあらゆる距離を測定できる機能があります。
そのため引越し先の物件を事前に撮影しておくことで、事前にレイアウトを検討でき、
部屋に合ったサイズの家具選定がしやすくなるのではないでしょうか。
購入後に家具が収まらないといった単純エラーを回避でき、スムーズに快適な生活を送れます。

現場調査に最適な360度カメラ3選

現場調査するのであれば、精度が高いカメラを選びたい方も多いでしょう。
今回は、現場調査に最適な3つのおすすめカメラを紹介します。

  • Matterport Pro2 3Dカメラ
  • Leica BLK360 G1
  • RICOH THETA

どれもMatterportプラットフォームに対応しているカメラなので、使用目的に合わせてカメラを選んでみてください。

 

 

Matterport Pro2 3Dカメラ

Matterportプラットフォームを採用するのであれば、Matterport Pro2 3Dカメラがおすすめです。
Matterport Pro2 3Dカメラで撮影した映像は、
4K解像度で非常に画質も美しく、映像内のウォークスルーもスムーズです。
赤外線レーザーを搭載したカメラなので、3Dモデルの完成度も高く、あらゆる施設の撮影に対応できる万能機種です。
カメラは1台約50万円で購入できるため、使用頻度や資金に応じてぜひ一度検討してみてください。
(価格は2022年12月時点)

 

Matterport Pro2詳細

 

 

Leica BLK360 G1

Leica BLK360もMatterportプラットフォームに対応しており、非常に高品質な3Dモデルを生成できます。
Matterport Pro2との違いは、精度が一層高くその分スキャン時間も長いことです。
さらにPro2が苦手としている屋外での3D撮影にも対応できます。
Pro2に比べると費用はかなり上がってしまうので、利用シーンを良く考えてから購入することをおすすめします。

 

Leica BLK360 G1

 

 

RICOH THETA

RICOH THETAは、360度カメラの中でも知名度の高い商品です。
Matterportプラットフォームでの使用は可能ですが、
Matterport Pro2やLeicaBlk360に比べると映像の質は下がりますが、
スキャンスピードが早く、手軽に撮影ができます。
カメラ本体がコンパクトで軽く、また安価なので導入しやすい商品です。

 

RICOH THETA

360度カメラで現場調査をデジタル化し、業務効率をあげよう!

360度カメラは、画質の綺麗さや機能性の高さからさまざまな業界で導入が進んでいます。
その中でも現場調査と360度カメラの相性は非常に良く、費用対効果は大きく期待できるでしょう。
ただし使用するカメラを間違えてしまうと、想像していた活用ができない場合もあります。
自社の課題を解決するのに、最適なカメラや活用方法のイメージがわからないという方はぜひお気軽にご相談ください。